遊びの持つ結束力

こんにちは!こどもプラス塩田教室です。

お子さん達には遊びのブームがありますが、最近の塩田教室では「しっぽ取り」や「ハンカチ落とし」が流行っています。

今回のブームは、普段アピールの少ない女の子から始まりました。その子が仲良しの女の子に「一緒にやろう?」と声をかけ、静かに仲間集めをスタートです。次は、一人で遊ぶことの多い男の子に声をかけ、「いいねぇ、やるー!」と元気な返事がありました。

 結局集まったのは3人・・・お子さん3人 対 先生のしっぽ取り対決です!一生懸命戦っていると、ほかの子も目の前の遊びをしながらチラチラ・・・と、少しずつ興味を持ち始めました。「一緒にやろー!」「入ってもいい?」など上手にコミュニケーションを取って、気づけばほとんどのお子さんが遊びに参加していました。お子さんチームが増えた結果、お子さん大勢 対 先生数人の勝負になりました。先生も負けじと本気を出して勝負します!

 先生がお子さんの尻尾を取れば、「あー!!」と参加している子も参加していない子もみんなで残念がり、長期戦になると「頑張れ!!」「もう少し!!」と応援し、先生のしっぽを取れた時には「おぉぉぉぉ!!!!」「すげーーー!」と大盛り上がりです。

 しかし、先生が強い。先生にお子さん全員のしっぽが取られてしまうこともあります。すると、「一緒にやって!!!お願い!」と観戦していたお子さんも仲間にしようとお願いです。最初は「取られたら怒られるもん」「苦手なんだよ・・・」と自信がない様子でしたが、それでも誘われ続け、「・・・よっしゃーー!!!やるぞーーー!!」と奮起します。

先生と勝負です。先生のしっぽを取れた時には「やったじゃん!」「すごい!!!」とヒーローです!!取られてしまっても「先生が強かった・・・」とみんなでフォローします。仲よく、自分の番も友達の番もとても熱中して遊ぶことができていました。

 その翌週からハンカチ落としもみんなで楽しみ、大きな輪ができました。しっぽ取りも変わらず行われ、ある男の子の提案で試合ごとに「MVP」が発表されました。MVPを決めるのもお子さんです。「強い」だけでなく、「臨む姿勢」が評価され、「〇〇が良かったので□□さんです!!!」と表彰されると、とても嬉しそうに笑ったり照れたりしていました。

普段、遊びたいことが異なりコミュニケーションをとる機会の少ないお子さん同士でも、「勝ちたい」という共通の目標と強い気持ちを持つと、自然と声が出て、気持ちがまとまって、素敵なチームが出来上がっていました。誘うこと、誘い方、勝負すること、応援すること、褒めること、そういった「人を認め」「人に認められる」とても貴重な機会がお子さん達の力だけで作られていました。成長していく能力は、日々関わっていると見落としがちなものがありますが、改めて気づかれにくい能力に目を向けることも大切な支援なのではないかと思いました。